根管治療

根管治療は、虫歯が深く進行して歯の神経まで細菌感染が及んでしまった場合に行われる、歯を抜かずに残すための重要な治療です。
歯の内部にある神経や血管が通る細い管(根管)から、感染した組織や細菌を徹底的に除去し、丁寧に洗浄・消毒します。その後、根管内を薬で密閉することで、再感染を防ぎ、歯の寿命を延ばします。
当院では、マイクロスコープや拡大鏡といった精密機器やラバーダムを使用し、治療の成功率を最大限に高め、患者様ご自身の歯を一本でも多く守ることを目指しています。
精密根管治療と保険治療の違い
※表をスワイプしてください
精密根管治療 | 保険治療 | |
目的 | 歯の長期保存、再発リスク最小化 | 最低限の機能回復 |
使用器具 | マイクロスコープ、 ラバーダムを必ず使用 | 使用は限定的 |
1回の治療時間 | 1回あたりの時間を長く 集中治療(60~90分) | 1回あたりの時間が 短い(30分ほど) |
通院回数 | 1~3回 | 2~10回 |
根管充填の薬剤 | MTAセメントなど | 制限あり |
成功率 | 非常に高い(90%以上) | 比較的低い (30%〜50%程度) |
再発率 | 非常に低い | 非常に高い |
根管治療の主な種類
生活歯髄療法(神経を残す治療)
歯の神経(歯髄)をできる限り抜かずに保存することを目指す治療です。歯の寿命を延ばし、歯本来の機能を維持することを目的とします。精密な診断と、マイクロスコープやMTAセメントなどを用いた高度な治療が求められます。
抜髄(神経を取る治療)
虫歯が深く進行し、歯の神経が細菌に感染して回復不可能な炎症を起こしている場合に、感染した神経をすべて取り除く治療です。感染源を取り除き、根管内を清掃・消毒・密閉することで、痛みを取り除き、感染が歯の根の先に広がるのを防ぎます。
感染根管治療
以前に根管治療を受けた歯が再び細菌に感染してしまった場合や、すでに神経が死んでいる歯の根の先に膿が溜まっている場合に行われます。古い充填材や根管内に残った細菌を徹底的に除去し、再度根管内を無菌化します。抜髄よりも根管内が複雑な場合が多く、難易度が高い傾向にあります。
外科的歯内療法(歯根端切除術)
通常の根管治療では治らない場合や、根管が複雑すぎて内部からのアプローチが困難な場合に行われる、外科的な根管治療です。歯ぐきを切開し、歯の根の先端にある病巣や感染している部分を直接切除します。
当院の精密根管治療の特徴
マイクロスコープ

当院では、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を必ず使用しています。マイクロスコープを使うことで、患部を最大20倍以上も拡大し、明るく鮮明な視野で確認しながら治療を進めることができます。
マイクロスコープを用いた精密根管治療は、治療の精度と成功率を飛躍的に高め、大切な歯を長期間にわたって機能させることを可能にします。
ラバーダム防湿

根管治療の成功に不可欠なのが、治療部位を清潔に保つことです。当院では、治療の成功率を高めるためにラバーダム防湿を必ず使用しています。ラバーダム防湿とは、根管治療を行う歯だけをゴムのシートで覆い、口腔内から隔離する処置です。
口の中には無数の細菌が生息しており、唾液とともに細菌が根管内に入り込むと、治療の成功率が大きく低下し、再感染や再発の原因となります。
ラバーダムで治療する歯だけを隔離することで、唾液や細菌が根管内に入るのを防ぎ、治療をより清潔かつ正確に進めることが可能です。
院内認定制度
当医療法人には、根管治療の治療実績が豊富な歯科医師が在籍しているため、その医師による認定がされなければ、根管治療を行うことができないようにしています。
根管治療の注意事項(リスク・副作用など)
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根管治療により類似の全ての症例の問題が解決するわけではなく、症例はあくまでも一例です
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根管治療により痛みや腫れがひかない事や、術後に痛みや腫れが生じる事、治療によるファイル破折やパーフォレーションなどの偶発症、術後の歯根破折を生じる可能性もあります
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自費診療(保険適用外治療)となります
精密根管治療の症例紹介
横浜駅前しらゆり歯科に在籍する歯科医師が治療を行った精密根管治療の事例をいくつか下記に紹介いたします。
打撲で変色した前歯を美しく、失活歯の根管・セラミック治療

打撲による前歯の変色と形が気になるとご来院された患者様です。
黒っぽい歯ぐきの改善 メタルフリー治療

歯ぐきの黒っぽさ、暗い色調の前歯が気になるとご来院された患者様です。
マスク生活の間に口の中を全部綺麗にしたい

マスク生活の間に口の中を全て治して、見た目を良くしたいとの事でご来院されました。
歯茎の腫れが収まらず相談

他院で根管治療を受け銀歯をかぶせたが、その直後より腫れ・痛みが引かず当院に相談、来院されました。
その他の症例
根管治療の注意事項(リスク・副作用など)
根管治療により類似の全ての症例の問題が解決するわけではなく、症例はあくまでも一例です
根管治療により痛みや腫れがひかない事や、術後に痛みや腫れが生じる事、治療によるファイル破折やパーフォレーションなどの偶発症、術後の歯根破折を生じる可能性もあります
自費診療(保険適用外治療)となります